名古屋工業大学放射線障害予防規程

 

平成16年4月1日 制定

 

 (目的)

第1条 この規程は,放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(以下「法」という。)に基づき,名古屋工業大学(以下「本学」という。)における放射性同位元素等の使用を規制し,これによる放射線障害の発生を防止し,学内及び公共の安全を確保することを目的とする。

 (組織)

第2条 前条の目的を達成するため,放射性同位元素等を取扱う業務については,次の組織によるものとする。

 

(別図)

 

 (放射線障害の防止)

第3条 放射線障害の防止に関する事項は,安全管理委員会(以下「委員会」という。)が審議する。

 (放射線取扱主任者及びその代理者)

第4条 法第34条に定める放射線取扱主任者(以下「主任者」という。)は,第2条に掲げる放射性同位元素等を取扱う実験室(以下「放射線施設」という。)に少なくとも1名を置くものとする。

2 主任者が,疾病,旅行その他の事故により,その職務を行うことができない場合には,その期間中,法第37条に定める放射線取扱主任者の代理者を置くものとする。

3 主任者及び代理者は,取扱主任者の資格を有する本学職員の中から安全管理委員会委員長の推薦に基づき,学長が任命する。

4 主任者の職務は,次の各号に掲げるとおりとする。

 一 予防規程の制定及び改廃への参画

 二 放射線障害防止上重要な計画作成への参画

 三 法令に基づく申請,届出,報告の審査

 四 立入検査等の立会い

 五 異常及び事故の原因調査への参画

 六 学長に対する意見の具申

 七 使用状況等及び施設,帳簿,書類等の監査

 八 関係者への助言,勧告及び指示

 九 委員会の開催の要求

 十 その他放射線障害防止に関する必要事項

5 代理者は,主任者が不在となる期間中,その職務を代行しなければならない。

 (放射性同位元素等作業者の登録)

第5条 放射性同位元素等を取り扱おうとする者は,あらかじめ産学官金連携機構長(以下「放射線施設の長」という。)の同意を得た上,その放射線施設の主任者のもとに所定の様式により登録の申請をしなければならない。

2 前項の申請をした者は,速やかに第16条の教育・訓練及び第17条第1項の健康診断を受けなければならない。

3 主任者は,第17条第1項の健康診断により可とされた者に限り登録するものとする。

4 登録の有効期間は,その年度内限りとする。

5 登録の更新をしようとする者は,あらかじめその放射線施設の長の同意を得た上,その年度の末日までにその放射線施設の主任者のもとに登録の更新を申請しなければならない。

6 主任者は,前項の申請があったときは,登録の更新をするものとする。

7 主任者は,第1項から第3項まで,並びに第5項及び第6項により登録された者(以下「作業者」という。)の氏名を,放射線施設の長及び委員会に通知するものとする。

8 登録されていない者は,学内において放射線作業に従事することができない。又は放射線施設に立ち入ってはならない。ただし,見学等の目的で放射線施設又は管理区域に主任者の許可を受けて一時的に立ち入る者は,この限りではない。

 (放射線施設の新設・改廃等)

第6条 放射線施設を新設又は改廃若しくは変更を計画したときは,その計画について,放射線施設の長は,あらかじめ委員会の承認を得るものとする。

 (定期点検)

第7条 放射線施設の長は,施設の維持及び管理のために,放射線施設ごとに定める別記の項目及び頻度等について,定期的に点検を行わなければならない。

2 放射線施設の長は,前項の点検の結果,異常を認めた場合には,その状況及び原因を調査して必要な措置を講ずるとともに,その結果を主任者を経由して,直ちに学長へ報告しなければならない。

3 放射線施設の長は,第1項の点検の結果を取りまとめ,主任者を経由して,学長に報告しなければならない。

 (立ち入り調査及び点検)

第8条 委員会は,随時に放射線施設の立ち入り調査及び点検をすることができる。この場合において,委員会は,あらかじめ放射線施設の長に通知しなければならない。

2 委員会は,必要があると認めたときは,放射線施設の長に対し勧告し,学長に対し意見を具申することができる。

 (放射性同位元素の受入れ)

第8条の2 放射性同位元素を受入れようとする者は,主任者の指示に従わなければならない。

 (密封されていない放射性同位元素の使用)

第9条 密封されていない放射性同位元素を使用する者は,主任者の指示に従い,次の各号に掲げる事項を厳守しなければならない。ただし,主任者が法令の許容する範囲内で不要と認めた事項については,この限りではない。

 一 放射性同位元素は,所定の放射線施設以外において使用しないこと。

 二 使用目的に応じて,放射線障害の発生するおそれが最も少ない使用方法を採用すること。

 三 管理区域に立ち入るとき,又は管理区域から退出するときは,所定の場所で,所定の着衣,履物,ゴム手袋,被ばく線量当量の測定用具等を着脱すること。

 四 作業室内での飲食,喫煙,化粧等放射性同位元素を体内に摂取するおそれのある行為をしないこと。

 五 作業中は,手,作業衣等の汚染の有無を検査し,汚染を発見したときは,直ちに除去又は脱衣等の処置をとること。

 六 作業台は,ビニールシート,広幅ろ紙等で適当な表面被覆を行うこと。

 七 短時間の作業を行う場合にも,必ずしゃへい物等を使用し,不完全なしゃへいで作業をしないこと。

 八 放射性同位元素を空気中に飛散させないこと。やむを得ず飛散するおそれのある作業を行う場合には,フード又はグローブボックス内で行い作業室内の空気中の放射性同位元素の濃度が空気中濃度限度以下となるようにすること。

 九 誤って放射性同位元素により人体及び施設に汚染した場合は,適当な処置を施して除去するとともに主任者に報告すること。除去することが困難な場合は,主任者の指示を受け,秘密裡に処理しないこと。

 十 放射線施設内の空気の汚染を適切に監視し,安全の確認を怠らないこと。

 十一 作業が終了したときは,作業場所の汚染の有無を検査し,汚染のないことを確認したのち,作業室から退室すること。

 十二 作業室から退出するときは,所定の場所で身体各部,所定の着衣,スリッパ等の汚染の有無を検査し,かつ,その汚染を除去すること。

 十三 表面が乾いている汚染の場合には,サーベーメーターで検査して範囲を限定し,適当な方法で表面の汚染を除去すること。

 十四 器具,試料を作業室から持ち出すときは,表面汚染の有無を検査し,表面密度限度以下であることを確認した上,主任者の許可を受けること。

 十五 放射性同位元素を使用中にその場を離れるときは,主任者の許可を得て,種類及び数量を明示し,標識をつけること。

 (密封された放射性同位元素の使用)

第10条 密封された放射性同位元素を使用する場合は,作業者は,その放射性同位元素の種類に応じ,前条に準じて取り扱わなければならない。

 (保管)

第11条 放射性同位元素の保管については,主任者の指示に従い,次の各号に掲げる事項を厳守しなければならない。ただし,主任者が法令の許容する範囲内で不要と認めた事項については,この限りではない。

 一 放射性同位元素は,承認された数量以上にならないようにし,所定の貯蔵施設以外において保管しないこと。

 二 その日の放射性同位元素の使用が終了したときは,必ず所定の貯蔵施設に保管すること。

 三 貯蔵施設から放射性同位元素を持ち出すときは,所定の用紙に持出日時,持出者,種類,数量等を記入し,主任者に提出の上許可を得ること。

 (運搬)

第12条 放射性同位元素を運搬しようとする者は,主任者の指示に従い,次の各号に掲げる事項を厳守しなければならない。

 一 所定の運搬用具を用いること。

 二 運搬用具に入れる放射性同位元素は,気密構造の容器に入れ,又は容器に密封すること。

 三 容器は,液体がこぼれにくい構造で,かつ,液体が浸透又は破損しにくい材料を使用すること。

 四 容器には,放射性同位元素の種類及び数量を明示し,標識をつけること。

 五 学外において運搬を行う場合は,主任者の許可を得て,その指示に従うこと。

 (廃棄)

第13条 非密封放射性同位元素又はこれにより汚染された物を廃棄しようとする者は,主任者の指示に従い,次の各号に掲げる事項を厳守しなければならない。

 一 固体状の放射性廃棄物は,不燃性及び可燃性に区分し,それぞれ専用の廃棄物容器に封入し,保管廃棄室に保管廃棄すること。

 二 液体状の放射性廃棄物は,所定の放射能レベルに分類し,保管廃棄又は排水設備により排水口における排水中の放射性同位元素の濃度を濃度限度以下とし,排水すること。

 三 気体状の放射性廃棄物は,排気設備により排気口における排気中の放射性同位元素の濃度を濃度限度以下として排気すること。

2 密封放射性同位元素の廃棄については,廃棄業者等に引き渡すことによって行わなければならない。

 (測定)

第14条 放射線障害の発生するおそれのある場所についての放射線の量及び放射性同位元素による汚染の状況の測定は,放射線施設ごとに主任者が行い,所定の用紙に記録し,これを5年間保管しなければならない。

2 非密封放射性同位元素を取扱う施設の放射線の量の測定は,使用施設,貯蔵施設,廃棄施設及び管理区域境界について行うものとし,汚染の状況の測定は,作業室,保管廃棄室,汚染検査室,排気設備の排気口,排水設備の排水口及び管理区域境界について行うものとする。

3 密封放射性同位元素を取り扱う施設の放射線の量の測定は,使用施設,貯蔵施設及び管理区域境界について行うものとする。

4 測定の実施時期は,取扱開始前に1回,取扱開始後は,1月を超えない期間ごとに1回行うものとする。ただし,非密封放射性同位元素を取り扱う施設にあっては排気又は排水の都度,排気口又は排水口における測定を行う。

第15条 放射線施設の長は,管理区域に立ち入る者に対してガラスバッヂ等を着用させ,次の各号に従い個人被ばく線量当量を測定し,その結果を記録しなければならない。

 一 放射線の量の測定は,外部被ばくによる線量当量について行う。

 二 測定は,胸部(女子にあっては腹部)について行う。

 三 前号のほか外部被ばくが最大となるおそれのある部位が,胸部(女子にあっては腹部)以外の部位である場合は,当該部位についても行う。

 四 放射性同位元素を誤って摂取した場合又はそのおそれのある場合は,内部被ばくについても測定する。

 五 測定は,管理区域に立ち入る者について,管理区域に立ち入っている間継続して行う。ただし,一時立入者として主任者が認めた者については,外部被ばくの線量当量が100マイクロシーベルトを超えるおそれのあるときに行う。

 六 測定結果は,当該期間ごとに集計し,記録するものとし,及びその測定結果から実効線量当量及び組織線量当量を算定し,記録するものとする。

 七 前号に定める集計及び算定の期間は,4月1日,7月1日,10月1日及び1月1日を始期とする各3月間,4月1日を始期とする1年間並びに女子にあっては毎月1日を始期とする1月間とする。

 八 測定結果の記録は,当該測定を受けた職員が離職してから5年間保存するとともに,記録の都度対象者に対しその写しを交付する。

2 汚染の状況の測定は,管理区域から退出するときに行う。

 (定期講習)

第15条の2 主任者は,法第36条の2に定める定期講習を受講しなければならない。

 (教育及び訓練)

第16条 主任者は,放射線施設に立ち入る者に対し,次の各号に掲げる事項について教育及び訓練を行わなければならない。

 一 放射線の人体に対する影響

 二 放射性同位元素等の安全作業方法及び技術

 三 放射線障害を防止するための方法

 四 緊急の場合に講ずべき措置

 五 放射線障害予防規程の周知

 六 放射線障害の防止に関する法令の周知

 七 その他放射線障害の発生を防止するために必要な事項

2 第1項の規定にかかわらず,同項各号に掲げる実施事項に関して十分な知識及び技能を有していると認められる者に対しては,教育又は訓練の一部を省略することができる。

3 前項の教育及び訓練は,次の各号に定める時期に行う。

 一 業務従事者として登録する前

 二 初めて管理区域に立ち入る前及び取扱等業務に従事する前

 三 管理区域に立ち入った後及び取扱等業務の開始後にあっては1年を超えない期間ごと。

4 主任者は,一時立入者として承認する場合は,当該立入者に対して放射線障害の発生を防止するために必要な教育を実施しなければならない。

 (健康診断)

第17条 放射線施設の長は,第5条第1項の登録の申請をした者に対して,作業者として登録する前又は初めて管理区域に立ち入る前及び管理区域に立ち入った後は1年を超えない期間ごとに健康診断を行わなければならない。ただし,管理区域に立ち入った後の場合に,前年度の4月1日を始期とする1年間の線量当量が実効線量当量限度又は組織線量当量限度の10分の3を超えず,かつ,当該年度の4月1日を始期とする1年間の線量当量が実効線量当量限度又は組織線量当量限度の10分の3を超えるおそれのないときは,省略することができる。

2 前項ただし書により省略した場合であって,その後当該年度の線量当量が実効線量当量限度又は組織線量当量限度の10分の3を超えた場合は,直ちに健康診断をその者に対し実施するものとする。

3 健康診断は,問診及び検査又は検診とする。

4 放射線施設の長は,第1項及び第2項の規定にかかわらず,放射性同位元素を誤って摂取した場合,放射性同位元素により表面密度限度を超えて皮膚が汚染され,その汚染を容易に除去することができない場合等の事態が発生したとき,その他主任者が必要と認めて指示したときは,遅滞なく健康診断を受けさせなければならない。

5 健康診断は,保健センターが行い,診断の結果は,記録し,放射線施設の長に報告するものとする。

6 第1項ただし書により健康診断を省略した場合は,その理由を記録しなければならない。

7 健康診断の結果の記録は,当該健康診断を受けた職員が離職してから5年間保存するとともに,健康診断の実施の都度その写しを受診者に交付しなければならない。

 (放射線障害を受けた者に対する措置)

第18条 放射線施設の長は,放射線障害を受けた者,又は受けたおそれのある者に対し,保健センター及び主任者の意見に基づき,作業時間の短縮,作業時間の制限等必要な措置を講じなければならない。

2 放射線施設の長は,放射線障害を受けた者又は受けたおそれのある者に対し,医師の保健指導を受けさせなければならない。

 (記帳)

第19条 放射線施設の長は,受入れ,使用,保管,運搬,廃棄,放射線施設等の点検並びに教育及び訓練に係る記録を行う帳簿を備え記帳させなければならない。

2 主任者は,前項の帳簿に所要事項を記録の上,年度ごとに帳簿を閉鎖し,かつ,これを5年間保存しなければならない。

 (地震等の災害時における措置)

第20条 地震,火災,運搬中の事故等の災害が起った場合の通報は,別表に定める通報体制により行うものとする。

2 放射線施設の長は,地震,火災等の災害の発生により前項の通報を受けたときは,第7条に規定する点検項目のすべてについて点検を行い,異常の有無を,主任者を経由して学長に報告するとともに,異常を認めたときは,速やかに修理を行うなど,必要な措置を講じなければならない。

 (危険時の措置)

第21条 危険時における措置は,次の各号に掲げるとおりとする。

 一 放射性同位元素に関し,地震,火災,運搬中の事故等の災害が起ったことにより,放射線障害が発生し,又は発生するおそれがある場合には,発見者は,直ちにその放射線施設の主任者に通報しなければならない。

 二 主任者は,前号の通報を受け,又はそれを知った場合には,必要に応じ,直ちに警察署又は消防署に通報するとともに,その放射線施設の長に報告し,災害の拡大の防止,通報,避難警告等応急の措置を講じなければならない。

 三 放射線施設の長は,前号の報告を受けたときは,発生の状況及びその措置内容等について,遅滞なく学長に報告しなければならない。

2 学長は,放射性同位元素に関し,地震,火災,運搬中の事故等の災害が起ったことにより,放射線障害が発生するおそれがある場合又は放射線障害が発生した場合においては,遅滞なく原子力規制委員会又は国土交通大臣に届け出なければならない。

 (報告)

第22条 放射性同位元素等の盗難又は所在不明等放射線障害が発生し,又は発生するおそれがある事態を発見した者は,主任者に通報しなければならない。

2 学長は,前項の通報を主任者から受けたときはその旨を直ちに,並びにその状況及びそれに対する措置を10日以内にそれぞれ原子力規制委員会に報告しなければならない。

 (義務違反の措置)

第23条 主任者は,作業者が法令及びこの規程に定める義務に違反したと認めるときは,取扱いの制限又は中止その他の必要な措置をとることができる。

2 主任者は,前項の措置をとったときは,その旨を放射線施設の長及び委員会に報告するものとする。

 (年次報告書の提出)

第24条 主任者は,毎年度の終りに,放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則(昭和35年総理府令第56号)第39条第3項に定める放射線管理状況報告書及びその年度の放射線施設の実態報告書を作成し,放射線施設の長に報告する。

2 放射線施設の長は,前項の放射線管理状況報告書を学長に,実態報告書を委員会に提出しなければならない。

3 学長は,前項の放射線管理状況報告書を当該期間経過後3月以内に原子力規制委員会へ提出しなければならない。

4 委員会は,第2項の実態報告書をとりまとめ,意見を付し,学長に報告しなければならない。

第25条 他大学等の放射線業務従事者が,本学の放射線施設を利用しようとするときは,この規程及び別に定める名古屋工業大学放射線施設学外者利用要領に従わなければならない。

   附 則

 この規程は,平成16年4月1日から施行する。

   附 則

 この規程は,平成1710月4日から施行し,平成17年6月1日から適用する。

   附 則

 この規程は,平成18年4月1日から施行する。

   附 則

 この規程は,平成19年4月1日から施行する。

附 則(平成25年9月25日規程第7号)

 この規程は,平成2510月1日から施行する。

附 則(平成29年9月27日規程第7号

 この規程は,平成2910月1日から施行する。

 

 

別表(第20条関係)

発見者

 

 

RI実験室の主任者

 

 

放射線施設の長

 

 

学長

 

別記 略